- 「ISO感度の目安が知りたい。」
- 「ISO感度って実はよくわかっていない・・・」
写真をやっていると絶対に巻き込まれる議論(笑)として「ISO感度問題」がありますね。
ここ最近、僕も好きで視聴しているカメラマンの方が何名かISO感度についての考え方をYouTubeで発信されており、僕もまったく同じ考え方でしたので記事にしてみようかと思いました。
僕は普段スナップ写真をメインで写真を撮っていますが、他にもスポーツチームで依頼されて試合の写真を撮ることも割とあります。
その際に一番意識していることはシャッタースピードをしっかり確保するという点で、その為ISO感度はガンガンに上げちゃってます。
この記事ではそのあたりも含めてISO感度の目安に対する考え方を解説していますのでぜひ最後まで読んでみてください。
きっと新たな価値観で写真をより楽しめるようになりますよ^^
ISO感度の目安はカンタンです【古い考えは捨てよう】
ISO感度の目安はおそらく一般的には以下のようなイメージで説明されていると思います。
- 100~200:三脚仕様時
- 400~800:手持ち撮影
- 1600~3200:動体撮影または暗い場所での撮影
- 6400~:あまり使わない方がいい?
この目安にもちゃんと理由があって広く広まっているのでこれらの考え方を否定する気はまったくありませんし、僕も概ねこのようなイメージですしこのくらいが基本ではあります。
なのでISO感度の目安として覚えておいていただければOKです。
その上でカメラはデジタル製品なので新しいものほど性能は良くなりますし価格が高いほどそのクオリティも高くなります。
これらの基準はもう何年も前からあるものなので状況によってアップデートしていく方が自然ですよね。パソコンのメモリだって昔は256MBや512MBが主流でしたけど今では8GBや16GBが当たり前ですよね。

ISO感度も同じで時代が進むほどに高感度だって当たり前だと思います。
ISO感度はドンドン上げちゃってOK
ISO感度は低い方が画質が綺麗という考え方は正しいです。
そこを前提としたうえで優先する数値はやっぱりシャッタースピードと絞りなんですね。
それにはちゃんとした理由があってISO感度は明るさを左右する数値ですが、シャッタースピードと絞りは明るさともう一つずつ役割があるということです。
シャッタースピードにはブレ、絞りにはボケという表現を調整する役割があるんです。
そのため明るさを左右するISO感度よりも優先するというのが僕の考え方です。
「でもISO感度を上げすぎるとノイズ出ちゃうよね?」
はい、出ます。その通りです。
しかしですね、ノイズはあとから修正することができます。もちろん修正しきれない場合もありますが、それよりも被写体がブレてしまっていたり、ピントが合っていない方が写真としては致命的ですよね。ブレやボケは後からではどうにもなりません。
なのでブレないようにシャッタースピードをしっかり確保して、被写界深度(ピントが合う範囲のこと)も深くしてから撮るということが優先されるというわけです。
そして最後にISO感度は自然と決まってくるというイメージでしょうか。
スナップ撮影に出かけるときなんてISO感度はオートにしていることがほとんどです。
歩きながらサクサク撮っていきたいのにわざわざISO感度が上がらないようにシャッタースピードや絞りをクリクリ変えながら撮っていたのではあっという間に日が暮れてしまいます。
なので僕の場合はシャッタースピードと絞りはある程度固定したうえでISO感度をオート、あとは露出補正をうまく使ってスナップしているんです。
その結果ISO感度が6400や12800になってもそれはそれで全然OKというスタンスです。
ノイズなんてカメラ好きしか気にしていませんしね(笑)
それよりもブレていたりピンボケしている写真の方が多くの人にとっては失敗写真なんだという認識を持っておくと案外ノイズなんて気にならなくなりますよ。
ちなみにスポーツ撮影の時は逆にフルマニュアルで撮影していてISO感度は固定しちゃってます。
理由はスポーツ撮影は基本ISO感度をめっちゃ高くして撮影するジャンルなのでノイズは絶対に出ます。
そのためあとでノイズを処理するときにISO感度を固定しておいた方がノイズの処理も一括で対応できるんです。
ISO感度がバラバラだと同じISO感度の写真をまとめてノイズ軽減の数値を決めていかないとならないので超メンドクサイです・・・。
あとよくスポーツ撮影ではシャッタースピード優先モードがおすすめとされていますが、僕的にはおすすめできません。
理由はスポーツシーンではユニフォームに白が多く使われているため、カメラに露出を任せていると白いユニフォームを着ている選手が多いシーンと少ないシーンで露出がコロコロ変わってしまうためです。
なのでフルマニュアルでシャッタースピードは1/1000以上(ナイターだと1/500)、絞りはF8を基準にして7.1~11くらいの中で絞りで露出を調整するという方法で撮っています。
そうすると後々写真を選定する際に露出が揃っていて編集の手間がなくなります。
1試合あたり数百から千数百枚を撮影するので後からいちいち編集なんてしていられませんからね(笑)
スポーツ撮影の設定についてはこちらの記事をどうぞ!
https://takblog.org/how-to-shoot-single-lens-reflex-sports/
低ISO感度のリスク

次は視点を変えてISO感度を上げないことのリスクについて解説してみます。
これは何と言っても「シャッタースピードを上げられない」という一点に尽きます。
もっと言えば絞りも開放気味でしか使えないということにもつながってきます。
これは写真表現を追求している上ではかなり苦しいですよね。
スナップ撮影では全体にピントを合わせていくために少し絞り気味で撮るのが一般的です。
APS-C機以上のセンサーサイズを搭載したカメラならF8くらいまで絞って撮ることが多いんですが、ISO感度を低いままF8まで絞ったらそれこそ三脚使わないとブレます。
スナップ撮影で三脚というのはちょっと考えたくありませんし、今のカメラは画素数も高いものが多いので少しのブレも感知してしまうのでよく言われている「手ブレしないシャッタースピード=1/焦点距離」という基準よりももう少し早くした方がいいんです。
個人的には1/125以上は確保するというのがスナップ撮影で気をつけている点ですかね。
シャッタースピードの目安についても別の記事がありますよ。
https://takblog.org/shutter-speed-guide/
そもそもなぜ「ISO感度は低い方が良い」「ISO感度は100が基本」といった考え方が根強くあるのかという点についても触れておきます。
カメラのスペック表なんかを見ると「常用ISO感度100~12800」や「常用ISO感度100~25600」なんて書かれているカメラなんてザラにありますし、メーカーもそうやって謳っているということは普通に使えるクオリティで作っていますし実際に使っても綺麗に写すことができます。
それなのにISO感度の目安は古来(笑)から変化もせずにずーーーーっと同じ基準です。
フィルムカメラの場合、ISO感度を変えるにはフィルムを交換しなければならないのでF値とシャッタースピードでしか露出を調整できないのは分かりますし今もそうです。
コンビニでもフィルムが売られていた時代、フィルム感度(ISO感度)は400が主流でしたし高感度でも800とかでした。
そのころの名残というか固定観念が今も根強く残っていてISO感度は上げるなという論調になっているのだと思います。
これは本当にもったいないことだと思います。
僕はそんな固定観念を捨てて自由に写真を撮っていますのでストレスフリーで写真に取り組むことができています。
ISO感度は上げても800までみたいに上限を縛っていては明るいところでしか写真なんて撮れませんし、スポーツ撮影なんてできません。
そりゃ僕だってISO感度は低い方が画質を綺麗に保てると分かっているので極力低い数値になるようにはしますが、それでも優先する値はシャッタースピードです。
ノイズが乗っていてもブレているよりは数百倍マシなのでぜひISO感度に囚われずに自由に撮影を楽しんでくださいね。
まとめ:ISO感度の目安は勝手に決まる
結論「ISO感度の目安は勝手に決まる」ということです。
シャッタースピード、絞りを先に決めればあとは適正露出になるまでISO感度を調整するだけです。
僕はすべてのシーンでこの順序で露出を決めていますが写真のミスも格段に少ないです。
ちなみにミスというのは構図のミスでなくブレやピンボケのことで構図のミスはめっちゃあります(笑)
それもあとからトリミングして修正出来るのでまずは撮ることが重要と考えてドンドン撮っています。
写真を始めたばっかりの頃はやっぱりISO感度は上げない方がいいと書かれた記事を読んで素直に従っていましたが経験を積みつつ色々な情報で勉強していくうちにこの記事のような考えに至りました。
これからも情報や知識は常に新しくしながらその時その時でベストな考え方が出来るようにしていきたいですね。
そしてその情報も発信していくつもりなのでぜひこれからもよろしくお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございます。このブログではカメラや写真に関する情報を発信していますのでぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
それではまた!
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