- NDフィルターとPLフィルターってどう違うの?
- どっちを買えばいいのか分かりくい
- 両方買わなきゃダメなの?
風景写真を撮るなら必須と言われるNDフィルターとPLフィルター、僕も風景写真を撮る際には必ずと言っていいほどこの2つを持っていきますが、風景写真に限らずNDフィルターやPLフィルターを使った方がいい場面というのは割とあります。
この記事ではNDフィルターとPLフィルターの違いと使い分けについて解説していきます。
この記事を読めば自分の撮影にあった選び方や使い方が分かるようになりますのでぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
はじめにざっくり結論をお伝えすると・・・
- NDフィルターとPLフィルターの違い
- NDフィルター:光の量を減らすアイテム
- PLフィルター:反射した光をカットするアイテム
となりますが本文にてさらに詳しく解説していきますね。
NDフィルターとPLフィルターの違い【風景撮るなら必須】
繰り返しになりますがNDフィルターとPLフィルターはそれぞれ
- NDフィルター:減光フィルター、レンズから入ってくる光の量を減らす
- PLフィルター:偏光フィルター、レンズに入ってくる光の反射を軽減する
といった役割があります。
NDフィルターについて
NDフィルターは減光フィルターとも呼ばれるとおり、レンズから入ってくる光の量を減らす目的で使います。
レンズからの光量を減らすことでどんなことが起きるかお分かりですか?
そうです。シャッタースピードが遅くなますよね。
逆に言うとシャッタースピードを遅くしたいときにこのNDフィルターを使うというわけです。
例えば日中の屋外など明るい場所でシャッタースピードを遅くしたい場合や、わざと被写体ブレを表現したい場合などが該当します。
また動画撮影時もシネマティックな映像にしたい場合などは遅めのシャッタースピード(1/50~1/60など)にすることが多いのですがその際、ボケ感を出したいときなどにF値を低く設定しますよね。
日中や少し明るい場所での撮影となるとISO感度を一番低くしても真っ白な明るさになってしまいます。そんな時にNDフィルターを使って光の量を少なくするというわけです。

NDフィルターを使わなくてもF値を高くしていけばいいのでは?と思うかもしれませんが、F値を高くし過ぎると回折現象と呼ばれる現象により画質が低下してしまうので、あまり高過ぎるF値を使うのはおすすめしません。
また背景をぼかしたい場合などはF値は基本開放気味で撮りますよね。
そんなときにNDフィルターが活躍してくれます。
おすすめのNDフィルターについてはこちらの記事で解説していますのでご興味のある方はぜひ読んでみてください。
https://takblog.org/nd-filter-recommended-beginner/
PLフィルターについて
PLフィルターは偏光フィルターとも呼ばれ、レンズに入ってくる反射光を軽減します。
例えば水辺の写真を撮る際、水面がキラキラ光っているとその部分だけ白飛びしてしまいますよね。
そんなときにPLフィルターをつけると反射を軽減してクリアな写真を撮ることができます。
あとはガラス越しの撮影時などに映り込みを軽減してくれたり、空の青さをより青く表現してくれたりと活躍の場は意外と多くあります。
カメラにあまり関係ありませんが似たようなアイテムで偏光サングラスというものがあります。釣り人が海の中を見易いように水面からの反射を軽減してくれるサングラスがありますがあれと同じ効果がありますので余計な反射光が嫌だというケースで装着するといいですよ。
おすすめのPLフィルターについてはこちらの記事で解説していますのでぜひ読んでみてください。
https://takblog.org/pl-filter-recommended-beginner/
NDフィルターとPLフィルターの種類と注意点について

NDフィルターとPLフィルターにも色々な種類があります。
高額なものから比較的安価なものまで幅広くあります。
なのでそれぞれの種類と注意点についても解説してみたいと思います。
NDフィルターの種類と注意点について
NDフィルターには「固定式」と「可変式」があります。
固定式というのは一般的なNDフィルターでフィルターの濃さが変更できないタイプです。一枚のフィルターで構成されており、レンズプロテクターと同じようにレンズにくるくる回して装着するものが多いです。
またお高いNDフィルターになると四角いタイプもあり、レンズに装着するためのアダプターを取り付けてからNDフィルターを装着する方式のものもあります。
どちらもメリット・デメリットがありますのでちょっと比較表を作ってみます。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
固定NDフィルター | 画質が良い 使いやすい | かさばる コスト面 |
可変NDフィルター | 幅広く対応 荷物がすくなくていい | ムラが出やすい 経変劣化 |
はい、とにかく画質を優先したいという場合には固定式の方がマッチしていると言えますが、その分、枚数を持って行かなければなりませんので大荷物になりがちです。
撮影する場所と被写体が決まっていても天候によってNDフィルターの濃さが違ってきますので幅広い対応をするためにはどうしても枚数必要になります。
その意味でコスト面も嵩みやすいといえるでしょう。
一方で可変NDはXムラと呼ばれるフィルターの濃淡がムラとして出やすいという特徴はありますが、そこそこの品質のものを選べば普通に使えますので問題はないかと思います。
実際に僕も可変NDフィルターのユーザーですが可変域の限界を知ったうえで使えばまったく問題なく写真を撮ることができますよ。
ハーフNDフィルターもあります。
ハーフNDフィルターというのはNDフィルターの上半分が濃くなっている半分だけのNDフィルターです。
どんなケースで使うのかというと、海や山など水平線や山の背を境に明るい空だけをNDフィルターで暗くしたいという場合に使います。
そうすることであとから現像処理の際に空にマスクをかけて露出を落としたり、逆に海や山のシャドウ部分を持ち上げる必要がなくなりますし、何よりも一番美しく写真を撮ることができます。
現像ソフトでの露出調整はどうしてもデジタル処理なのでシャッターを切る前に出来ることはやっておいた方が仕上がりが美しくなりますので、高みを目指す方はぜひチャレンジしてみてください。
PLフィルターの種類と注意点について
次はPLフィルターの種類と注意点について解説していきます。
PLフィルターにはC-PLフィルターと表示されているものもあり、現在主流となっているのはこのC-PLフィルターです。
光の反射を抑えるという機能についてはどちらも同じですがPLフィルターとC-PLフィルターの違いは1枚特殊なフィルターが入っているという点にあります。
特殊なフィルターというのは「1/4 λ 位相差板(1/4ラムダいそうさばん)」と呼ばれるものでカメラの機構上、これが無いとAF性能や露出が狂ってしまう可能性があるんです。
なので詳しくは書きませんが現代のカメラに使うのなら必ずC-PLフィルターを使うようにしましょう。(現状PLフィルターとして売られているものもほとんどC-PLフィルターです)
NDフィルターとPLフィルターの重ねる順番は?
NDフィルターとPLフィルターは同時に使うことが出来ます。
レンズによってはマウント付近にNDフィルターを挿入できるタイプのもなどもあり、ここでは割愛しますがNDフィルターとPLフィルターを併用して余計な反射を抑えつつ水の流れを表現するなど、風景写真では珍しくありません。
基本的にはPLフィルターを最前面につけて使用します。NDフィルターの全面にもネジこみがあるのでPLフィルターをNDフィルターの前に着けることができます。
2つのフィルターを使いこなすとこれまでできなかった表現が可能になるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
まとめ:NDフィルターとPLフィルターの違いは「減光」と「偏光」
おさらいです。
- NDフィルター:減光フィルター、レンズから入ってくる光の量を減らす
- PLフィルター:偏光フィルター、レンズに入ってくる光の反射を軽減する
- 同時に使うことも可能
まとめるとこんな感じですね。
この記事では触れていませんがもっと本格的なものになるとレンズにアダプターを付けて使う角形フィルターというアイテムもあります。
これはプロ写真家が多く用いるタイプで値段もかなり高価なものが多いのでまた別の記事にしてみたいと思います。
このブログではカメラに関する情報を中心に発信していますので、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。
それではまた別の記事で!
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