- NDフィルター使ってみたいけど難しそう。
- NDフィルターの使い方を分かりやすく教えて欲しい。
- NDフィルターを使う時のカメラの設定は?
NDフィルターって初心者にとってはちょっと敷居が高くて使ってもうまく写真が撮れるかどうか不安・・・という方もいますよね。
僕もそうでした。でも使い方は覚えれば簡単で誰でも使うことができますよ。
この記事ではNDフィルターの使い方を極力簡単な手順で解説しています。
レンズにどうやってつければいいのか、カメラの設定はどうすればいいのかなどを分かりやすく解説していますのでこの記事を読めばNDフィルターの使い方はすぐにわかると思います。
ぜひNDフィルターの使い方をマスターしてワンランク上の撮影技術を身に着けてみましょう。
NDフィルターの使い方【簡単手順で解説】
それでは最初に手順の説明をします。
基本的には以下の手順です。
- マニュアルモードorAモードにする
- ピントを合わせる
- NDフィルターをつけて撮影する
これでOKです。
撮影モードはマニュアルかAモードにします。
Pモードだとシャッタースピードを最低限保とうとするのでシャッタースピードを自由に設定することができませんし、シャッタースピード優先オートだと好みのF値が変わってしまうため、好みの表現に出来ないというデメリットがあります。
なのでNDフィルターを使う際は基本的にAモードかマニュアルモードがいいですね。
次にISO感度の設定ですが基本100でOKです。基本的にISO感度は低いほど画質が良くノイズも出にくいからですね。
スローシャッターにする場合は三脚が必須なので三脚に固定してから上記の手順で撮影しましょう。
絞りは好みですが風景写真やスナップ撮影などではあまりぼかさないのでF8前後にしておけばいいかと思います。
仮に持っているNDフィルターの濃さが足りない場合はこの絞りの数値を大きくしていけばOKです。(ただし大きくし過ぎると回折現象によって画質が落ちますので注意。)
そしたらNDフィルターを付ける前にピントを合わせていきます。
NDフィルターを付けた後では暗くてピントが合わない可能性があるという理由ですね。
ピントがあったらレンズのオートフォーカスをマニュアルフォーカスに切り替えて固定します。レンズにAF/MFの切り替えスイッチがない場合はカメラの方で設定しましょう。
これは撮影する際、シャッターボタンを押すと再度オートフォーカスが働いてしまいピントがずれて迷ってしまうためです。
カメラは暗いシーンではオートフォーカスが効きにくいのであまり濃いNDフィルターを付けているとうまく作動しないので初めにピントを合わせてから使うというのが基本になります。
NDフィルターを取り付ける際にフォーカスリングが動かないように注意してくださいね。
ここまで来たらいよいよシャッタースピードを決めて撮影していきます。
マニュアルモードの場合はNDフィルターを使った場合の適正露出を求める計算式を使います。
そして初めにNDフィルターを使わない場合のシャッタースピードをチェックしておきましょう。
なので
- NDフィルター使用時にしたいシャッタースピード
- NDフィルター未使用時のシャッタースピード
が分かっていれば使用するNDフィルターの番号が分かります。
例えば撮影シーンは「適正露出がシャッタースピード1/30の環境で、滝の写真で水を糸のように撮りたい」という場合、約2秒くらいのシャッタースピードにする必要があります。
なので何番のNDフィルターを使えば2秒で撮影できるのかという考え方です。
計算式は「ND使用時SS ÷ ND未使用時SS = 使えばいいND番号」です。
ND使用で2秒 ÷ ND未使用で1/30 = おおよそND64
ということになりますね。
なのでND64を使ってシャッタースピードを2秒に設定するとNDフィルターを使っていない場合と同じ明るさで撮影ができるということです。
可変NDフィルターの場合はNDの数値が分かりにくいので最小値から最大値の間はメモリを目安に調整してみましょう。
何回か撮影すれば調整具合が分かってくると思いますよ。
Avモードで撮る場合はもっと簡単です
- ISO感度100(基本は一番低い数値)
- F値は好みでOK(ぼかしたい場合は一番低く)
NDフィルターを付けて使いたいシャッタースピードになるまで絞りを絞っていくけばOKです。ただし好みのF値があるなど、これ以上F値を絞りたくないというケースもあるかと思います。
そういった場合にはより濃いNDフィルターが必要になりますのである程度自分の使いたいものを揃えておくか、可変NDフィルター(自由に濃さが変えられるタイプ)を選ぶといいと思います。
ライブビュー撮影が出来るカメラであればモニター上に今の設定で撮影するとどんな明るさで撮れるかを映し出してくれますので便利ですね。積極的に使っていきましょう。
そしたらNDフィルターをつけてシャッターを切っていきます。
NDフィルターを使ったスローシャッターでの撮影は出来ればレリーズ(リモコン)を使用した方が手ブレを抑えることができます。
なければタイマーモードでシャッターボタンを押したあと2秒もしくは10秒で撮影するモードに切り替えて手ブレを抑えるようにしましょう。
カメラになれている人はミラーアップ撮影などでより手ブレを抑えることができるのでファインダーをハンカチなどで覆って余計な光が入らないようにしてからチャレンジしてみて下さいね。
一度の撮影でうまくいく場合もありますが、好みの表現になるまで調整しながらチャレンジしてみてください。
NDフィルターを使わないと撮れない幻想的な表現にハマりますよ。
NDフィルターで色々な被写体を撮ってみよう
それでは最後におまけでNDフィルターをGETしたら撮ってみて欲しい被写体を紹介します。
個人的には水の動きや雲の流れをスローシャッターで撮るのが好きですね。
ちょうどこれから紅葉の時期なので滝と紅葉を一緒に撮ってみると素敵な画になりそうですよ。
滝の写真の撮影方法ですがまずは作例を見てみてください。
これは僕が今年撮影したものです。
まだ初夏だったので紅葉ではありませんが青い紅葉の葉を額縁構図で使っています。
その奥に滝がありますが、スローシャッターで水の流れを表現しています。
カメラの設定はマニュアルモードで
- ISO感度:160
- F値:5
- SS:2秒
で撮影しています。
日中なのでいくら日陰とは言え絞りが5くらいであればSS2秒なんてNDフィルターがなかったらまず真っ白になってしまいます。
レンズ性能的に絞りは5〜10くらいの範囲で使いたいのでこういう場面でNDフィルターが大活躍してくれます。
NDフィルターを使った空の写真 空の写真の作例は僕が撮影したものではありませんが、滝の写真よりも明るいシーンになることが多いですね。
NDフィルターもかなり濃い数値が必要になります。
400くらいあれば絞りと合わせて十分なSSを確保できると思いますので夕焼けで雲が流れている時間帯で使いたいですね。
カメラの設定はマニュアルモードで
- ISO感度:基本的には100
- F値:8前後
- SS:10秒〜15秒
雲の流れは滝の水が落ちるシーンよりも長いSSが必要になります。
風邪の強い日と弱い日でも雲の流れる速度が違うのでケーズバイケースで変化させるといいでしょう。
こうした写真は肉眼では見ることのできないカメラならではの表現です。
ぜひ可変NDフィルターで好みの表現を見つけてみてくださいね!
ちなみにおすすめのNDフィルターをお探しの方はこちらの記事を読んでみてください。きっと参考になるはずです。
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