- 逆光の時の写真の撮り方が知りたい
- 逆光だからうまく写真が撮れない
よく記念撮影などで「逆光だから難しいな」と感じたことありませんか?
実は逆光のときこそ柔らかい雰囲気の写真が撮ることができるんです。なので逆光写真を怖がらずに積極的にチャレンジしてみると写真の表現力が爆上がりです。
エモい写真撮れます。
この記事では逆光写真がなぜ難しく感じてしまうのか、明るさの調整が難しい理由などを詳しく解説しつつ、逆光写真をうまく撮るカメラの設定方法をご紹介していきますのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
逆光写真の撮り方【全てのカメラ共通の設定方法】
カメラは車と同じでメーカーの違いはあっても基本性能はほぼ一緒です。
なので逆光写真の撮り方についても共通の項目を使ってどなたでもイメージ通りの逆光写真を撮ることができます。
以下に逆光写真の撮り方において重要なポイントをまとめました。
- 写真の明るさのイメージをしっかり決める
- 露出補正を活用しよう
- マニュアルフォーカスでピントを合わせよう
この3つさえ押さえておけばもう何も怖いものはありません。今日からあなたも逆光写真の魔術師です。
ここから一つひとつ深掘りしていきますね。
①:写真の明るさのイメージをしっかり決める
何よりも重要なのは写真の明るさのイメージを決めることです。
どういうことかといいますと、逆光写真は思っていたよりも暗い写真になることが多いと思います。一眼レフで撮ったときなんかは撮った写真を見返して初めて気づくと思いますが、ミラーレスカメラではファインダーや画面に映る絵がイメージよりも暗くなっていることがほとんどかと思います。
そのまま写真を撮ってしまうと被写体が暗く影になって背景だけが写っているというような失敗写真になりやすいです。
なので写真のどこを(何を)どの程度の明るさで撮りたいのかを撮影者がしっかり決めて撮るということが重要です。
分かりやすいシーンで例えると夕焼けを撮るとき、空のグラデーションをメインで写したいならその場の人や動物はシルエットにする。昼間の砂浜で人物撮影をするときはその人の顔を丁度いい明るさにしたいから後ろの海は白飛びしていてもOKなど、自分なりのイメージをしっかり決めるということが一番重要です。
逆光での失敗写真の多くは中途半端な明るさになってしまった写真かと思いますのでメインとなる被写体をどの明るさでとるのかだけはしっかり決めておきたいですね。
②:露出補正を活用しよう
被写体の明るさが決まったらあとはイメージ通りの明るさになるまで露出調整してシャッターを切るだけです。
その時に活躍するのが「露出補正」です。
露出補正はどのカメラにも備わっている機能でダイヤルやボタンで上下させます。
「◪±」←こんなマークのボタンを押すとインジケーターが出てきて+と-に調整することができます。
+と-はそのまま写真の明るさをどちらに調整するかの度合いを決めるもので基準は自分の好みです。イメージした明るさになるまで明るくしたいなら+に、暗くしたいなら-に調整してみましょう。
Mモード以外ならカメラがシャッタースピードか絞りを自動で調整してくれますので便利です。
逆光シーンなので手ぶれが心配になるほどシャッタースピードは下がらないと思いますので気にせず使いましょう。
③:マニュアルフォーカスでピントを合わせよう
これは補足的な部分ですがカメラは極端な明暗差が苦手なのでもしかしたら思った場所にピントが合わないケースも考えられます。
そんな時はレンズのAF/MF切り替えスイッチをMF(マニュアルフォーカス)にして自分でピントを合わせることも必要になります。
オートフォーカスほど自信がなければ絞りを少し大きくしてピントの合う範囲を深めにしてピントを合わせればOKです。失敗しても撮り直せばいいので積極的にチャレンジしてみましょう。
測光モードについて
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんがカメラには測光モードという機能があります。
オート露出モード(A・S・Pモードなど)のときに写真のどの部分を基準に明るさを決めるのかという基準点の切り替えができる機能です。
どのメーカーのカメラにも大きく分けて3~4つのモードがあります。
- 評価測光(マルチパターン測光)
- 部分測光
- 中央部重点測光
評価測光はデフォルトで設定されている測光モードで、画面を細かく分割して明るさの平均値を基準に明るさを決めます。
多くのシーンで使いやすく、マルチ測光だけしか使わないというプロの方も多くいらっしゃいます。
ぶっちゃけ知識として他の測光モードも理解したうえで使うのであればマルチ測光だけ使って、あとは露出補正で上下させる方法が一番効率がいいです。
部分測光(スポット測光)は画面の中心に近い範囲を明るさの基準にするモードです。
被写体が決まっている場合などに使うモードで逆光写真を撮る際にもおすすめされることがある測光モードですが、被写体をど真ん中に置かなければなりません。上位機種などではフォーカスポイントと連動させることができる機種もあるようですが多くのカメラではフォーカスポイントとの連動はなく、本当に画面の中心に測光の評価基準点が来ますのでちょっと使いにくいかもです。
中央部重点測光は評価測光と部分測光の良いとこどりの測光モードで僕はスポーツシーンなどではよく使っています。
評価測光と何が違うのかという点としては、明るさや被写体の色がコロコロ変わるような撮影で効果を発揮します。
ゆっくりじっくり構図を決めて1枚に時間をかけられるシーンであれば評価測光でOKです。運動会やスポーツの試合などでは白いユニフォームが多いので構図によって白が多かったり少なかったりします。
ナイターでは照明の明暗差もあり被写体のいる場所の露出が一定ではありません。
そうした場合、評価測光よりも中央部重点測光の方が画面全体の平均を測りつつあくまで中央部に基準を置いてくれるので大きく露出を外すことがありません。
フィルムカメラ時代の遺産なんて言われることもありますが、僕はかなり好んで使っていますね。
補足的に解説しましたが特別な状況でもない限り、予備知識を持ったうえで評価測光+露出補正で好みの明るさに調整するという方法が一番効率よくベストだと思います。
逆光写真を制する者は写真を制す
逆光写真は多くの撮影者にとって失敗写真になりやすい難しいシーンというのは僕もそう思っていはいますが、それは前述した自分の中での写真のイメージが明確でないからだと言いました。
そもそもカメラという機械は極端な明暗差が苦手な機械です。
これは現在目覚ましい進化を遂げた最新機種でも同じことで人間の目の様に明るいところと暗いところを同時に認識することはそもそもできません。
なので白と黒という極端な色の度合いを明るさの基準に決めているんですね。なので逆光シーンの様に極端なシチュエーションでは写真のイメージも振り切ったイメージで撮るという割り切りが必要なんです。
極端に暗く撮るか、明るく撮るか、逆光写真では中途半端な明るさは失敗写真になってしまうことが多いので改めて自分なりのイメージを強く持ってシャッターを切りましょう。
ただ、逆光写真でも背景も被写体も両方ちゃんと映したいシーンだってあると思います。旅行先の記念写真なんかはせっかくの機会ですし、太陽に反射したキラッキラで綺麗な海をバックに被写体の顔もしっかり映したいですよね。分かります。
そんなあなたにとっておきの必殺技を教えちゃいます。
それは「日中シンクロ」です。
この必殺技を使うことでキラッキラな海も被写体の顔も丁度いい明るさで写すことができちゃうんです。
日中シンクロという必殺技
日中シンクロとはざっくりいうと日中の明るい場面でフラッシュ(ストロボ)を使う撮影方法です。
フラッシュ(ストロボ)は暗い場所で使うものという認識があるかと思いますが、実は明るい場所で使うことも多いです。
思い出してみてください。運動会や入学式や卒業式の集合写真でカメラマンがカメラの上に光る機械(フラッシュ)をつけて撮っていませんでしたか?
あれをやると背景に光がある逆光のシーンや日中の明暗差が大きく顔が影になってしまうようなシーンでも全体を明るく写すことができます。
あれが日中シンクロです。
TTLタイプのフラッシュ(ストロボ)を使えばわざわざ露出計を使って数値を決めなくてもカメラとフラッシュ(ストロボ)が連動してくれてオートで撮影できますのでおすすめですよ。
ちなみにストロボというのは厳密には商品名なので()書きとしております。
おすすめのTTLフラッシュ(ストロボ)
※上記リンクはキヤノン適用と記載されていますがリンク先から各種メーカー適用のものを選択すればOKです。
正直初心者の方におすすめするならこれ一択です。
これより少し安いものではNeewer NW-670というモデルもありますが、Godoxはプロも愛用するメーカーなので安心感が段違いですね。Neewerも有名メーカーではありますがコスパの良い商品という意味で有名ですがフラッシュの光量にばらつきがあるなどの評価が目立ちますね。TTL機能もなく自分で設定して使う必要がありますのでオートでは撮影できません。
色々な点でプロも愛用するGodoxを選んだ方が後悔はないと思います。
- TTL機能とは
- TTLは「Through The Lens(スルー・ザ・レンズ)」の頭文字で、レンズを通した光を計測しているという意味です。これがないものは単体露出計などを使って被写体周辺の光量を自分で計測する必要があります。
NDフィルターも表現のひとつとしてはアリ
また逆光での写真に限らず、明るい場所での撮影でスローシャッターを使いたいときもあるかと思います。水の流れを表現したり、夕日が沈む海の水面を滑らかにしたいという場合はNDフィルターを使うといいですよ。
NDフィルターとはレンズに着けるサングラスのようなアイテムでレンズから入ってくる光の量を落としてくれます。
その結果、普段では使えないようなスローシャッターを使うことで意図的に写真にブレを生み出すことができますのでぜひ一度は試してみて欲しい表現手法です。
水だけでなく雲の流れなども美しく、肉眼では見ることのできない幻想的な写真を撮ることができますよ。
初心者におすすめ
Lightroomなどの編集アプリで補正するのもアリ
フラッシュ(ストロボ)やNDフィルターなどのアイテムを持ち歩くのが嫌だという方にも有効な手法があります。
それはLightroomなどの編集アプリで補正するという方法です。
LightroomというのはAdobe社の写真を管理・編集するソフトでスマホやタブレットでも使うことができます。
Lightroomについては他の記事がありますので詳しくはそちらをご覧いただきたいのですが、ざっくり言いますと写真の明るい部分だけを暗くしたり、逆に暗い部分だけを明るく補正したりできるスゴイアプリケーションです。
その上、写真の管理も出来てしまうので一石二鳥なんです。
こういったソフトを使うことで一見ミスと感じる写真でも生き返らせることができますので写真を趣味としていくのであれば避けては通れないソフトだと思います。
Lightroomのほかにもカメラメーカー純正のものや他の会社がリリースしているものもあるのでこちらの記事を読んでみてください。
最もユーザーが多いのはLightroom
まとめ:逆光写真の撮り方は割り切りがポイント
結論:「逆光写真の撮り方のは割り切りがポイント」
です。
はじめに書いた通り、中途半端な明るさではイマイチな写真になります。
思いっきり明るくしてふんわりとした表現にするか、思いっきり暗くして背景をメインに他はシルエットにしてしまうかで明確で雰囲気のある写真を撮ることができます。
被写体も背景も両方しっかり映したい場合はフラッシュ(ストロボ)などのアイテムに頼るほかありません。
または撮影したデータをLightroomなどの編集アプリで補正するという方法ですね。
どちらにせよ逆光写真の撮り方としては
- カメラの設定だけで工夫する
- フラッシュ(ストロボ)で日中シンクロ
- 撮った後のデータを補正する
という3つの方法があるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
逆光写真を苦手とする人は多いと思いますが、それだけチャレンジすれば人とは違う写真を撮ることができるというチャンスでもありますので僕は逆光写真が大好きです。
この記事を読んでくれた方もぜひ逆光写真を好きになって欲しいなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
このブログではカメラや写真に関する情報を発信していますのでぜひ他の記事も読んでいただけると嬉しいです。
それではまた別の記事で!
コメント